12/04/2020

冬の日記

三善晃さんのラヴェル。

 

子ども時代の教材としての国内版の楽譜を経て、ある程度ピアノを本格的に学ぶようになってくると本場ヨーロッパの出版社の楽譜を使うようになるのが一般的なので、全音の楽譜を買ったのは久しぶりだ。ラヴェル 作品全集、三善晃さんの分析が読みたかったので取り寄せてみた。インターネットのレビューに和声分析が専門的すぎる、と書いてあったのを見て、わたしはちょうどそういうものを見たかったので。もっと早く買えばよかったかな。ほかにも日本人の卒業論文や音楽の分析にはごく一般の方のでも素晴らしいものがたくさんあります。GoogleScholorなどで調べ物をしていたときにピアニストや音大生だけでなく地方の教育大や短大生などの素晴らしい論文をたくさん見かけ、日本人って素晴らしい!と感心した。


単に音符を連ねた譜面だけを提供するのではなく、作曲家が生きた時代を、その背景としての歴史・文化・言語の文脈とともに可能なかぎりリアルに浮かび上がらせ、そのパラダイムのなかで楽譜の音と出会っていただこうとするものだ。そのためには、あらゆる資料を考証して作曲家の実像に近づこうとした。どのような小品のどのように短いパッセージにも、そこには広義の歴史が投影している。(『潮流と水脈』– 三善晃)


趣味・プロに関わらず、まさにこういうことがクラシック音楽をやるということ。一生かかりそうだし、まだまだわたしは程遠いのだけど、今のわたしのように思うようにピアノが弾けない状態でもやるべきことがたくさんあるなぁと感じている。ここまでいろいろ大変だったけどやっぱりがんばって大学院に入ってよかった。